- 9月のアガベは、夏から何を変えればいいのか
- 成長期なら、水やりは増やすの?減らすの?
- 子株が出てきたけど、どうすればいい?
皆さんこんにちは、Leaf a Hand の れお です。8月の暑さがまだ続きますが、アガベがいちばん動く季節がやってきました。
9月は春と並ぶ成長期だと言われています。新しい葉が展開し、根も動く。冬の休眠に備えて強い根を作る、大事な1ヶ月です。

ただ、成長期だからといって水を増やすと形が崩れます。9月のテーマは「伸ばす」ではなく、締めながら伸ばす。
私がアガベの9月を迎えるのは、今年が初めてです。この記事は「こうすれば完璧」ではなく、9月の育成方針をまとめたものになります。
【8月の振り返り】黒豹が葉焼けした

8月の育成で葉は多少動いていました。8月は「遮光なし」という、少し攻めた管理をしていた月です。結果としては、大きく崩れることなく夏を越せました。しかし、黒豹が葉焼けしてしまいました。
葉焼けの原因は、水滴が残っていた

遮光なしで通したので、最初は「日差しが強すぎたか」と思いました。でも他の株は焼けていません。同じ場所、同じ日差しです。
水やりの水滴が葉に残っていたのが原因でした。
アガベはロゼット状に葉が重なるので、中心に水が溜まります。水滴が抜けきらないまま日に当たると、葉が焼ける。日差しの強さではなく、水の残り方の問題だったわけです。
黒豹の新葉の間に水が溜まりやすい品種です。アガベの8月の管理で説明していたにも関わらず失敗してしまいました。水やり直後に息を吹きかけて水滴を飛ばしてはいましたが、十分ではなかったようです。

白鯨に子株を確認しました
うれしい変化がありました。白鯨に子株が出ています。9月に株分けして植え込んであげたいと思います。

【9月のアガベの置き場所】「よく日の当たる、風通しのいい屋外」

なぜ日に当てるのか。9月は新しい葉がどんどん展開する時期です。このタイミングで日をしっかり浴びせておくと、10月から11月にかけて肉厚で色艶のいい株姿に仕上がると言われています。
つまり9月の日当たりは、2ヶ月後の見た目を左右します。
【遮光】9月も遮光なし
我が家のベランダは、直射日光が当たるのが10時から14時までの4時間だけ。強烈な西日も当たりません。
それでも「黒豹1株が葉焼けしました。原因は水滴」です。日差しそのものは問題になりませんでした。
それだけ水滴を乾かすことには注意が必要です。9月は8月より日差しが弱まりますが、注意が必要です。
遮光をしている人は「30℃を目安に、段階的に外す」
段階の例も具体的です。
| 時期 | 遮光率の目安 |
|---|---|
| 夏(7〜8月) | 50% |
| 9月後半 | 30% → 20% |
| 10月 | 遮光なし |
遮光したいけれど、ネットがない場合
遮光ネットを買うほどでもない。そんなときの手が2つあります。
- 西日が当たらない場所に移す(夕方の強い光を避けるだけでも変わる)
- 鉢底ネットを株に被せる(10〜20%程度の軽い遮光になる)
鉢底ネットは植え替えのときに余りがちなので、手元にある方も多いのではないでしょうか。
室内から屋外に出すなら、徐々に日差しに慣らす
いちばん危ないのが、室内でLED管理していた株を、そのまま屋外に出すことです。
わずか数時間で葉焼けします。出し忘れて1日放置し、取り返しがつかなくなることもあるようです。必ず段階を踏んでください。
小さい株や子株は、大株よりさらに慎重に。急な環境変化に弱く、葉焼けしやすいからです。
私の株は年間を通してベランダなので、この工程は不要でした。ただ、これから屋外へ移す方は必ず徐々に日に慣らしてください。
【9月のアガベの水やり】日数では決めず、用土の渇きで判断する。

ここが9月の管理でいちばん大事なところです。「◯日に1回」という決め方をしません。
日数で決めると、天気を無視することになる
8月は暑さで土がすぐ乾くので、だいたい1〜2日に1回のペースで水をやっていました。9月に入れば、その間隔は自然と空きます。
ただ「9月だから3日に1回」と決めてしまうと、晴れが続いた日も、雨が降った日も、同じ日数で水をやることになります。水やりは、気温と天候で判断しましょう。
9月から10月は、冬越しに向けた根を作るベストシーズン。ここで水を絞りすぎると根が十分に育たず、かえって冬越しが難しくなります。
用土の渇きの判断は、鉢の重さで
いちばん確実なのは鉢を持ち上げることです。
数回やればなんとなくわかるようになりました。「軽い=乾いた」を体で覚えてしまうのが、いちばん早い方法です。

鉢を持ち上げるだけなので、朝の数秒で済みます。
水やりのときは、上から勢いよく
ジョウロやホースを使って、株の上から勢いよく、鉢底から流れ出るまで。ちょろちょろ与えると表面だけ濡れて、根まで届きません。
上からかけると、いいことが2つあります。
つまり水やりは、そのまま害虫予防の作業でもあるわけです。
ただし、水滴は残さない
上からたっぷりかけるのは正しいですが、そのまま放置すると焼けます。8月の黒豹がそうでした。水やりをして完了ではありません。
- 水やりのあと、株を傾けて中央の水を切る
- 溜まりが残るなら、ブロアーで吹き飛ばす
水やりの日が雨なら、雨に任せる
私のベランダには、雨が当たる位置と当たらない位置があります。
鉢が乾いていて、その日が雨。そういうときは、わざわざ水をやらずに雨に当てます。雨水は鉢の中を通り抜けながら空気を入れ替えてくれるので最高の水やりです。
積極的に雨ざらしにしているわけではありません。水やりのタイミングと雨が重なったときの、代わりの手段という位置づけです。

ちなみに雨も上からかかります。止んだあとに晴れ間がある場合は注意が必要です。
腰水は害虫を退治したいときだけ
腰水とは水を張ったトレーやバケツに、鉢ごと20〜30分浸ける方法です。奥まで水を吸わせるテクニックとして紹介されることが多いですよね。
私が使うのは、害虫が出たときだけ。鉢ごと浸けると、土の中や葉の間にいる虫が窒息します。薬を使わずに済むのがいいところ。見つけたときの手段として持っています。
もちろん害虫駆除剤の散布もしますが、余裕があれば水にドブ漬けで対応しています。
【9月のアガベの肥料管理】置肥でじわじわ効かせる

9月は肥料が効く月です。かといって肥料の使いすぎには注意が必要です。
アガベに液体肥料は使わない
私はアガベに液体肥料を使いません。理由は効き方が急なぶん徒長しやすいからです。
液体肥料の効果は即効性があります。せっかく引き締まった株姿を目指しているのに、肥料で形が崩れたら意味がありません。形を崩さないことを、成長速度より優先しています。
使うのは置肥のみを通年で使用
私が使うのはプロミックという置肥です。土の上に置いて、じわじわ効かせるタイプ。私は9月だけ置くのではなく、通年で置いています。
ゆっくり長く効くタイプなら株の徒長を抑えられます。「9月だから肥料を増やす」という発想を、そもそも持っていないということです。

植え替えのときは、用土にマグァンプKを混ぜ込みます。使う肥料はこの2つだけ。増やさないほうが、形は保てます。
足すとしてもリキダス。ただし肥料ではない
もし何か足すとすれば、リキダスを規定より薄めて2週間に1回。リキダスは肥料ではなく栄養剤です。
| 製品 | 分類 | 中身 |
|---|---|---|
| ハイポネックス原液 | 肥料(複合肥料) | 窒素6・リン酸10・カリ5 |
| リキダス | 活力剤 | コリン、フルボ酸、アミノ酸、カルシウム等 |
リキダスは肥料の代わりにはなりません。「肥料は置肥だけ。液体で足すのは栄養剤」という整理になります。
肥料を与えないほうがいい株もある
こうした株に肥料を足すのは逆効果です。弱っている株ほど、何かしてあげたくなります。でも待つほうが正解なことは多いです。
【アガベの植え替え】9月は植え替え・鉢増し・株分けの適期

9月は気候がいいので株に負担がかかることもできます。今月やるのは、白鯨の子株の取り出しです。
取り出した子株はいきなり日向に出さない
小さい株は、大株より急な環境変化に弱いとされています。根を切られたばかりならなおさらです。親株と同じ場所に置いてはいけません。

早く日に当てたい気持ちはあります。ただ、根が落ち着く前に日差しを浴びせても、株が傷みます。
古い下葉は、9月のうちに整理する
もうひとつ、今月やっておきたい作業があります。古い下葉の剪定です。
アガベは中心から新しい葉が出るので、いちばん外側の葉ほど古くなります。枯れてきたり色が変わってきたりした下葉は、成長期のうちに取ってしまいましょう。
理由は3つあります。
- 枯れてパリパリになった葉の隙間は、カイガラムシやアザミウマの住処になります。取り除けば、物理的に住む場所がなくなる(害虫予防)
- 古い葉を整理すると主根(幹のベース)が露出し,そこから新しい根が出やすくなる。
- 新陳代謝が早まり、新芽の展開に勢いがつく

枯れ葉を取るだけで根が出るなら、やらない理由がありません。
9月後半なら「鉢増し」に留めるのが安全
9月は植え替えの適期ですが、後半になると気温が下がり始めます。根を大きく崩して植え替えると、冬までに根付かないおそれがある。
根が未完成の株や、育てはじめて間もない方は、根鉢を崩さずに一回り大きい鉢へ移す「鉢増し」に留めるのが安全です。
9月は胴切り(仕立て直し)の適期
夏に激しく葉焼けさせた株、日光不足で徒長した株、虫にやられた株。そういう株を思い切ってカットして、形を作り直す作業です。
気温が下がると発根も新芽の展開も鈍るので、やるなら9月の早いうちとされています。葉焼けした黒豹がいるので選択肢としては考えました。でも今回はやりません。
理由は、葉焼けしたのは一部で、株の形そのものは崩れていません。胴切りは形を作り直す最終手段。跡が残った程度で切ってしまうのは、もったいないと判断しました。

葉焼けの跡は消えません。ただ新しい葉が展開すれば、下へ押し下げられていきます。まずは伸ばして、跡が目立たなくなるのを待ちます。
【アガベ冬越しの準備】根づくりの仕上げ

9月が大事なのは、成長するからだけではありません。冬の休眠に備えて強い根を作る、最後の仕上げの月だからです。
オルトランDXは屋外にいるうちに撒く
害虫対策の薬は、屋外管理のうちに撒いてください。
室内に取り込んでから撒くと、独特の強いにおいが部屋に充満します。9月のうちに土へ撒いて吸わせておけば、それを避けられます。
台風の日は室内へ
9月は台風のシーズンです。天気予報を見て、接近する前日には屋外の株を室内に避難させてください。強風で鉢が倒れると、葉が折れます。アガベの葉は元に戻りません。
室内に取り込むのはまだ先
9月中に室内へ取り込む必要は、ほぼありません。
寒さを心配して早く取り込みたくなりますが、光量の足りない室内でぬくぬくさせると徒長します。9月いっぱいは屋外で、光と風に当てるのが最優先です。
目安としては、根がしっかり張った株なら10月後半〜11月中旬。実生や根が未完成の株は、最低気温が15〜10℃を下回るころ。まだ1ヶ月以上先の話です。
【まとめ】9月は「締めながら伸ばす」月

成長期と聞くと、水も肥料も増やしたくなります。でもアガベで大事なのは、大きくすることより形を保つことだと考えています。
私はアガベ1年目なので、これが正解かはまだ分かりません。10月にこの方針でどうなったかを報告します。



