【COB LED 20Wレビュー】ピグマエアを室内で1ヶ月育てた検証記録

室内でCOB LED 20Wに照らされたケラリア・ピグマエア Uncategorized
  • 室内でも塊根植物はしっかり育つのか
  • COB LED 20Wの実際の性能はどれくらいか
  • どのくらいの距離と時間で当てればいいのか

皆さんこんにちは、Leaf a Hand の れお です。屋外で調子を崩したケラリア・ピグマエアを室内に移し、JGL株式会社の「COB LED 20W」で1ヶ月育てました。

結論から言うと、弱った株の立て直しに十分な性能でした。1ヶ月で葉の展開が止まらないほど回復しています。

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この記事では、実際の使用条件と結果に加えて、メーカー公表のPPFDデータとスペクトルの考え方も載せています。買う前の判断材料にしてください。

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屋外で調子を崩したケラリア・ピグマエアを室内へ

屋外で調子を崩したケラリア・ピグマエアを室内へ移すことを示す見出し画像
屋外で調子を崩したケラリア・ピグマエアを室内へ

ケラリア・ピグマエアの調子が、屋外管理で落ちてきました。症状は、葉の展開が鈍いこと。新しい葉がなかなか出ず、全体的にスカスカな見た目になっていました。

もともと冬型塊根植物なので、夏の暑さにバテてしまったようです。このまま外に置いても回復は見込めない。そう判断して室内管理へ切り替えることにしました。

ただ室内に入れれば、当然ながら光が足りません。そこで植物育成ライトの出番です。

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JGL COB LED 20Wのスペック

JGLのCOB LED 20Wのスペックを示す見出し画像
JGL COB LED 20Wのスペック

購入したのは、JGL株式会社(日本室内栽培者協会)のCOB LED 20W。価格は7,480円です。

項目仕様
消費電力20W
口金E26
色温度6800K〜7800K
演色評価数Ra93
照射角度15°〜60°(無段階調整)
設計寿命35,000時間
フリッカーなし
安全規格PSE適合/保証1年

PSEマークは重視しました。電気製品を室内で長時間つけっぱなしにするので、ここは妥協したくない部分です。

COB LED 20Wは照射範囲を15°〜60°で自由に変えられる

COB LED 20Wの照射範囲を15°〜60°で変えられることを示す見出し画像
COB LED 20Wは照射範囲を15°〜60°で自由に変えられる

1ヶ月使ってみて、いちばん「これはいい」と感じたのが角度調整です。

普通の育成ライトは、光の広がりが固定されています。だから光量を変えたいときは、ライトか株の高さを動かすしかありません。棚で管理していると、これが地味に面倒なんです。

COB LEDは、ヘッドの角度を15°〜60°まで無段階で変えられます。

  • 鋭角(15°寄り):光が一点に集中する。狭い範囲に強く当てたいとき
  • 広角(60°寄り):光が広がる。株数をまとめて照らしたいとき

つまり高さを変えずに、光の強さと当たる範囲を調整できるわけです。棚の段やスタンドを組み直さなくていいので、レイアウトを崩さずに済みます。

COB LED 20Wの光が部屋の壁まで広がっている室内の棚
COB LED 20Wを広角で使用
COB LED 20Wの光が株に絞り込まれて当たっている室内の棚
COB LED 20Wを鋭角で使用

私は「鋭角」で使いました

今回は角度を鋭角(15°)にして使いました。理由は2つあります。

ひとつは、室内で育てているのがピグマエア1株だけだから。広く照らす必要がありません。

もうひとつが、粒葉を狙いたかったからです。ピグマエアは光が弱いと平たい葉(平葉)になりやすく、強い光を当てるほど粒のような葉(粒葉)が出やすいと言われています。

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COB LED 20W実機画像

COB LED 20Wを正面から見たところ。中央に黄色いCOBチップが見える
歯車みたいなゴツゴツしたデザインです。
COB LED 20Wの口金部分の型番表示。JGL RX-PAR30Z AC100-240V 20W
PSEマークがしっかりと確認できます。
COB LED 20Wを横から見たところ。上部に角度調整のリングがある
広角で使用した時の状態
COB LED 20Wの角度調整リング。15・40・60の目盛りが刻まれている
鋭角で使用したときの状態

【検証条件】COB LED 20Wを実際にどう当てたか

COB LED 20Wを実際にどう当てたかの検証条件を示す見出し画像
【検証条件】COB LED 20Wを実際にどう当てたか

1ヶ月の条件は以下のとおり。

項目条件
対象ケラリア・ピグマエア(室内管理)
照射角度15°(鋭角)
距離株から約40cm
点灯時間6:00〜21:00(15時間)
期間約1ヶ月
室温20〜30℃

この設定を、1ヶ月まったく変えずに続けました。

【検証結果】ケラリア・ピグマエアの葉の展開が止まらない

COB LED 20Wでケラリア・ピグマエアの葉の展開が止まらないことを示す見出し画像
【検証結果】ケラリア・ピグマエアの葉の展開が止まらない

結論から言うと、予想以上でした。

  • 葉の展開が止まらないほど、勢いよく動き続けている
  • スカスカだった見た目が、しっかり葉で埋まってきた
  • 徒長らしい徒長は見られない

COB LED 20Wの検証開始前(1ヶ月前)

検証開始前のケラリア・ピグマエア。枝が目立ち葉がまばらな状態
検証開始前のピグマエア
検証開始前のケラリア・ピグマエアを別角度から見たところ
検証開始前のピグマエア(上から)

COB LED 20W検証結果(一ヶ月後)

検証開始から1ヶ月後のケラリア・ピグマエア。葉が増えて枝が見えないほど茂っている
検証後のピグマエア
検証開始から1ヶ月後のケラリア・ピグマエアを別角度から見たところ
検証後のピグマエア(上から)

室内=妥協という思い込みが、完全に崩れた1ヶ月でした。

効いたのは光だけではないかもしれません。室内の気温がピグマエアにちょうど良かったのもあります。屋外の猛暑から解放されたことも、回復の一因でしょう。

【性能】COB LED 20WのPPFD

COB LED 20Wの配光図。15°40°60°それぞれの中心PPFDと有効照射範囲
【性能】COB LED 20WのPPFD

育成ライトの性能を比べるとき、明るさ(ルクス)ではなくPPFDという単位を見ます。1秒あたり、1㎡に届く光合成有効な光の量のことです。

ルクスは人間の目の感じ方を基準にした単位で、緑の波長をいちばん強く拾います。植物が光合成に使う赤や青の量は、そこに正しく反映されません。ルクスが高いから植物によく効く、とは限らないわけです。

JGL株式会社が実測値を公表しているので、掲載許可をいただいて紹介します。

照射角度ごとのPPFD(測定条件:高さ30cm)

照射角度中心PPFD有効照射範囲
15°2,609 µmol/m²/sφ20cm
40°642 µmol/m²/sφ30cm
60°219 µmol/m²/sφ40cm

※出典:JGL株式会社 公表データ(掲載許可を得て引用)。測定条件は高さ30cm。実測値は環境により変動します。

COB LED 20Wの照度分布。15度40度60度それぞれのルクスを5cm刻みで示した図
COB LED 20WのPPFD分布。15度40度60度それぞれの値を5cm刻みで示した図

参考:同じ条件をルクスで表したもの。ルクスは植物の性能指標ではありません

角度を変えると、光の強さと届く範囲がトレードオフになるのがよく分かります。15°なら強い光をφ20cmに集中させ、60°なら弱くなるぶんφ40cmまで広がる。

株の大きさと株数で選べるということです。

れお
れお

メーカーがPPFDの実測値をここまで公開しているのは、めずらしいことです。JGL株式会社はPPFDやDLIについて自ら発信を続けており、その熱量が数値の公開にも表れています。

【スペクトル】光の「質」も性能のうち

COB LED 20Wのスペクトル、光の質について示す見出し画像
【スペクトル】光の「質」も性能のうち

PPFDが光の量なら、スペクトルは光の質にあたります。

光は波長ごとに色が分かれていて、植物は波長によって反応が変わるもの。一般には、こう言われています。

  • 青(450nm前後):徒長を抑え、葉を締める方向に働く
  • 赤(660nm前後):光合成をもっとも強く促す
  • 遠赤(730nm前後):伸び方や形のバランスに関わる

大事なのは、どれか一つを強くすればいいわけではないこと。偏った光は徒長や葉のダメージにつながるので、全体のバランスで見るのが基本です。

COB LED 20Wのスペクトル設計

JGL株式会社は、この点をこう説明しています。

  • 通常のWhiteスペクトルに赤(RED)を加えることで、光合成をさらに促進する
  • 強い青のスペクトルを緩和し、植物への不必要なダメージを軽減する

演色評価数がRa93という高い数値なのも、可視光が偏りなく含まれている裏づけになります。

れお
れお

見た目は青白いのに「青を緩和」と聞くと、矛盾に感じるかもしれません。色温度は光の見え方を表す数字で、スペクトルの中身とは別の話なんです。

【設定の目安】距離と点灯時間はどう決めるか

COB LED 20Wの距離と点灯時間の決め方を示す見出し画像
【設定の目安】距離と点灯時間はどう決めるか

強さ(PPFD)だけでは足りません。1日にどれだけ浴びたかという総量で考えるのがコツ。この総量をDLIと呼びます。

DLI = PPFD × 点灯時間(h)× 3600 ÷ 1,000,000

メーカーの測定条件が高さ30cmなので、そのまま30cmで使えば距離の換算が要りません。私が次に試すのはこの設定です。

項目設定
照射角度40°
距離30cm
点灯時間15〜16時間
DLI34.7〜37.0

屋外のDLIをそのまま目標にしない

屋外の数値を室内の目標に置き換えるのは危険です。日本の屋外のDLIは、おおよそ次のとおりとされています。

  • 北日本:20〜25
  • 中部〜関東:25〜30
  • 沖縄:30〜

ただしこれはその場所に届く光の量であって、葉が実際に受け取る量とは別物。室内で同じ数字を狙う必要はありません。

乾燥地の植物を室内で育てるなら、25〜40あたりが扱いやすい範囲だと言われています。

DLIリファレンスチャート。PPFDと点灯時間からDLIを読み取る早見表
「植物ごとのDLI目安チャート」
日本の屋外DLIの分布図。北日本20〜25、中部〜関東25〜30、沖縄30〜35
「日本の屋外DLI分布

※出典:JGL株式会社 提供資料(掲載許可を得て引用)。あくまで参考値であり、環境により変動します。

ピグマエアは自生地の数値を狙わない

ケラリア・ピグマエアの自生地は、DLIがかなり高い環境です。ただ、その数値をそのまま室内で再現すると光が強すぎます。

耐えることはできても、耐えながら極めてゆっくり育つ状態になる。適度なストレスと成長速度のバランスを取るなら、35〜50が目安とされています。

アフリカの乾燥地と高地のDLI分布図。サハラや乾燥地は40〜55
「ケラリア・ピグマエア自生地のDLI」

私が次に試す設定はDLI 34.7〜37.0なので、この範囲の入口にあたります。

室内の光は、強さが一日中変わらない

屋外との決定的な違いがここです。

太陽なら、日の出から昼にかけて強くなり、夕方に向けて弱まります。室内のライトは、点けている間ずっと同じ強さ。同じDLIでも、植物の受け取り方は変わってきます。

室内には室内なりの光環境の設計が要るということです。数字だけを屋外に合わせても、同じにはなりません。

れお
れお

私は今回15°・40cm・15時間で回しました。DLIにすると約79。かなり当てすぎていた計算になります。次は40°・30cmに変えて様子を見ます。

【注意点】COB LEDを買う前に知っておきたいこと

COB LED 20Wを買う前に知っておきたい注意点を示す見出し画像
【注意点】COB LEDを買う前に知っておきたいこと セクション画像(中央)]

正直に、気をつける点を書いておきます。

照射時間を考慮する

明るいから良い、ではありません。距離・角度・点灯時間の3つを掛け合わせて考えてください。近づけすぎれば葉を傷めます。株の状態によっては照射時間が長ければ同じく痛める可能性もあります。

入手先が限られる

Amazonにも楽天にもありません。JGL株式会社のBASEショップ、または一部の園芸店での取り扱いになります。

光の色が青白い

生活空間に置くと、まぶしく感じます。栽培スペース向きです。

【結論】COB LED 20Wは室内育成の主役になれる

COB LED 20Wは室内育成の主役になれるという結論を示す見出し画像
【結論】COB LED 20Wは室内育成の主役になれる
  • 屋外で崩れたピグマエアが、室内+COB LEDで1ヶ月で回復した力
  • 角度を15°〜60°で変えられるので、高さを動かさずに光を調整できる
  • PPFDは15°で2,609/40°で642/60°で219(高さ30cm・メーカー公表値)
  • スペクトルはWhiteに赤を追加し、強い青を緩和した設計(Ra93)
  • 設定の目安は40°・30cm・15〜16時間(DLI 34.7〜37.0)
  • 電気代は月300円ほど
  • 青白い光なので、置き場所は栽培スペース向き

室内管理は「仕方なく」ではなく、積極的に選べる選択肢でした。屋外で調子を崩した株がいるなら、試す価値は十分にあります。

ピグマエアの育て方は、こちらにまとめています。

【ケラリア・ピグマエアの育て方】初心者でも失敗しない管理方法を徹底解説
この記事ではケラリア・ピグマエアの育て方を解説しています。実は冬型塊根植物のピグマエアの耐寒性はあまり強くありません。この記事を読めば、これからピグマエア育成を始める人もすでにピグマエアを育てている人の疑問を解決することができます。
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