オペルクリカリア・パキプスとは?初心者にもわかる魅力と育て方の基本を徹底解説

植物

最近、SNSや植物イベントで珍奇植物(ビザールプランツ)というジャンルを聞いたことがありませんか。珍奇植物は読んで字の如く珍奇な見た目をしている植物です。単に珍奇植物といっても、蟻植物や塊根植物などなど多種にわたります。

近年技術の進歩により様々な植物の育成が可能になったことで珍奇植物が大人の趣味として雑誌にも取り上げられています。

私が魅せられた植物は「オペルクリカリア・パキプス」。珍奇植物のなかでも塊根植物というジャンルに派生します。そしてパキプスは塊根植物の王様といわれ、ゴツゴツとした幹に可愛らしい葉をつける独特な見た目の植物です。

大きさは大小様々で小さなものであれば20センチにも満たないですが、重要なのは株の背の高さではなく、株の太さです。成長がゆっくりで幹の部分が太るのに時間がかかります。

幹は太く樹形がよければ、価格は10万円を軽く超えて取引されています。

その価格と見た目で一見すると「育てるの難しそう…」と思われがちですが、実はポイントさえ押さえれば、初心者でも十分育てることができます。

この記事では、「オペルクリカリア・パキプスとはどんな植物か」「どんな魅力があるのか」「育てるうえでの基本」まで、初心者にもわかりやすく紹介します。

今回の記事は塊根植物に魅せられた私れおが、ただただパキプスの魅力を語ります。

オペルクリカリア・パキプスの基本情報

引用:RISE-CAUDEX ONLINE STORE

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  • 学名:Operculicarya pachypus
  • 科名:ウルシ科(Anacardiaceae)
  • 原産地:マダガスカル
  • 種類:塊根植物(コーデックス)
  • 成長サイクル:春〜秋に成長、冬は休眠

特に「幹」が太くなっていくのが特徴で、その造形が唯一無二です。枝はジグザグと伸びます。盆栽のように剪定などで形を作り上げて行くことで、育てる人によって形が変わります。育成の楽しさがあり、とても奥深い植物です。

オペルクリカリア・パキプスの魅力3選

1. 幹がゴツゴツしていて大木感がすごい

育てるほどに幹が太くなり、自分だけの造形が完成していくのが醍醐味。まるで「育てる盆栽」「小さな大木」です

引用:RISE-CAUDEX ONLINE STORE

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2. 葉のギャップが愛らしい

幹は無骨なのに、葉は小さくて可愛い。このギャップがたまりません。さらに秋には葉が紅葉し赤く染まります。

休眠明けの時期はどんどん葉を展開していきます。

秋頃から紅葉していき、赤っぽい葉の色になっていきます。

3. 意外と育てやすい

発根した株を育成すれば、暑さ日差しに強いため、なかなか枯れることも腐ることもないので初心者にも扱いやすいです。 水やりと寒さにだけ配慮が必要です。

価格帯と購入場所

パキプスなどの塊根植物は地域によって入手難易度は変わります。近所の植物店やチェーンのホームセンターではあまり扱っていることが少なく、地方ではそもそも扱っている店舗が少ないです。そのためネットで購入するか、扱っている店舗があれば店舗での購入。植物イベント等に扱っている店舗が出店していればそちらでの入手も可能です。

  • 実生株:3,000円〜
  • 輸入現地株:50,000円〜数十万円
  • 購入先:メルカリ、ヤフオク、専門店(ex. RISE CAUDEX、カクタス長田)、植物イベント(ex. ボタニカルマーケット)

実生株と輸入株の違いって?

  • 実生株(みしょうかぶ):種から育てた株。幹の形を自分好みに育てられる。安価で購入可能。
  • 輸入株:現地から輸入された完成株。現地球(げんちきゅう)とも呼びフォルムが完成している分高価で、発根していなければ発根管理(根のない株を発根させる作業。中級者向け。)が難しい。

予算にもよりますが初心者には実生株からスタートがおすすめです。

パキプスの流通時期や購入タイミング

「パキプスは春〜初夏にかけて園芸店やイベント、ネットで流通しやすい傾向があります。秋〜冬は出回る数が減るので、春先の購入が狙い目です。」冬季に購入する場合は恐らく休眠中の株になります。屋内管理での育成が基本になりますので、植物ライトなどの準備が必要です。

パキプスの育て方(初心者が押さえる5つの基本)

1. 日光:たっぷりの直射日光

屋外ならたくさんの日光にあててあげましょう。マンションであれば南向きのベランダ。室内なら植物用ライトが必須。日の光が大好きで、当てられるならずっと当ててあげましょう(笑)

2. 水やり:土が乾いたらたっぷり

成長期(春〜秋)は土が乾いたらしっかり。日光にたくさん当てる場合は水切れを起こすと葉焼け(葉っぱが日焼けする症状)の危険があるので注意が必要です。休眠期(冬)は控えめに。

3. 風通し:蒸れに注意

風が通る環境で管理。サーキュレーターを使うのも効果的。

4. 冬越し:10℃以下になったら室内へ

寒さに弱いため、10℃を下回る前に屋内管理へ切り替えましょう。

5. 鉢と土:排水性が命

鉢はロングポットがおすすめ。パキプスは直根性(ちょっこんせい)の植物で根っこを下に下に伸ばしていきます。なので鉢は深さのある鉢がオススメ。用土は根腐れを防止するために多肉植物用や排水性の高い土がおすすめ。

育てるのに便利な道具リスト(一部必須)

  • ロングポットの鉢
  • サスティー(水やりチェッカー)
  • ハイポネックスとリキダス(液肥)
  • 【必須】植物育成ライト(例:ツクヨミ)

ロングポットは深さがあるので根をどんどん下に伸ばすことが出来る鉢

初心者が失敗しがちな水やりの頻度を見た目で判断できる超便利アイテム

成長に欠かせない栄養を補給できる王道の液体肥料

冬季を室内で過ごすために必須アイテム。これなしでは冬越し出来ません。

パキプスの植え替え

植え替えのサイン

  • 鉢がパンパン
  • 葉の展開が悪い
  • 冬季でもないのに、葉の色が赤っぽい

植え替えのおすすめ時期は春

パキプスを植え替えるなら春が断然おすすめです。植え替え食後はどうしても調子を崩してしまいます。そのため成長盛んな夏時期の前である春に植え替えを終わらせておくことで、夏の成長期に照準を合わせることが出来ます。

オペルクリカリア・パキプスと暮らすことで得られること(超個人的感想)

  • 朝、ベランダに出て葉や幹の成長を観察する楽しみ(余裕で10分は眺めてられます。)
  • 植物と過ごす時間が癒しになる(生活の中に緑があると本当に癒やされます)
  • 自分だけの形に育っていくワクワク感(剪定したり、針金などで樹形を変えることが出来ます)

成長比較写真(Before / After)

私が家で管理しているパキプスの1年での大きさ比較です。ヤフオク!で購入し、1年でこのサイズまで大きくなりました。毎日の観察が楽しいです。

【2023.6月撮影】

【2024.6月撮影】

まとめ(まずは1株育ててみよう)

オペルクリカリア・パキプスは、その独特の見た目と育てる楽しさから、塊根植物初心者にもおすすめの存在です。(勝手に原点にして頂点だと思っています)

育て方は意外とシンプル ・手間よりも「観察と愛情」が大切

まずは1株、あなたの暮らしに迎えてみませんか?当ブログ「Leaf a Hand」ではパキプス関連の記事を投稿しているので育成のサポートが出来ます。

れお

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妻、子ども2人と住む30代男。
同じ年代のパパさんを応援。
自分が使ってよかったものや、大好きな塊根植物の情報を発信します。
何か皆さんのお役に立ちますように。

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