- 亀甲竜の植え替えは、いつやればいいのか
- 鉢の大きさはどう決める? 根は切っていいの?
- 植え替えたあと、水はやっていいのか
皆さんこんにちは、Leaf a Hand の れお です。8月中旬に、アフリカ亀甲竜を植え替えました。
植え替えたのは今年は茨城県の長谷川園芸さんからお迎えしたものです。なんとありがたいことに植え替えの手順書が同封されていました。そこに書かれていたのが「根は切らない」です。
パキプスやアガベでは、積極的に根を整理して植えていました。亀甲竜は逆みたいです。

この記事は同封の手順書と、長谷川園芸さんが出演したYouTube動画を参考に、私が実際にやった手順をまとめたものです。扱うのはアフリカ亀甲竜(冬に育つタイプ)です。
【根の整理は必要なし】亀甲竜の根は切らない。触らないのが一番いい

亀甲竜の植え替えでは、根を整理しません。古い土ごとそのまま新しい鉢へ移します。
ここが他の塊根植物といちばん違うところでした。
生産者は「根はいじらない」と言い切る
長谷川園芸さんの手順書には、よほど根詰まりしていない限り根は切らず、そのまま植えると書かれていました。
同社が出演した動画では、もっとはっきりしています。根は整理せず、できるだけ傷めないまま新しい鉢へ移すのがベストという言い方でした。
内側を触ると、外側の一番元気な根が傷つく
理由は根の構造にあります。
根鉢の内側にあるのは古い根です。整理したくなるのは、たいていこの部分でしょう。ところが内側に手を入れようとすると、外側にある一番よく生きている新しい根を巻き添えにしてしまいます。
古い根を1本きれいにするために、これから水を吸う根を何本も失う。そのリスクを避けるための判断です。
私の亀甲竜はしっかり根が詰まっていました
鉢から抜いたら、根が想像以上に回っていました。

3寸のポットで2年ほど育っていた株です。土がほとんど見えないくらい、根が外側を覆っていました。
パキプスやアガベなら、ハサミを使用して根の整理を開始してます。
鉢に収まらず、少しだけほぐしました
根の整理はしない方針だったのですが、新しい鉢に入らなかったので少しほぐしました。
そのままではどうしても収まらず、外側を軽く広げる形になりました。結果として古い土も若干落ちています。
理想を言えば、ほぐさずに収まる鉢を選ぶべきでした。抜く前に根鉢の大きさを見て、鉢を決めればよかったと思っています。
もしこれから植え替える方は、余裕をもって亀甲竜が収まる鉢を選ぶことをオススメします。
パキプスやグラキリスとは逆になります
同じ塊根植物でも、扱いはまったく違いました。
| 根の扱い | |
|---|---|
| 亀甲竜 | 切らない。そのまま移す |
| パキプス・グラキリス | 傷んだ根は落としてから植える |
「塊根植物の植え替え」とひとまとめにすると、間違えます。


【植え替えの時期】亀甲竜の植え替えは休眠中の7〜8月

植え替えは、葉が落ちて休んでいる7〜8月がいちばんやりやすい時期でした。「夏に植え替える」と聞くと不安になりますが、亀甲竜は冬に育つ植物です。夏は寝ています。
亀甲竜の蔓を折る心配がないから
休眠中に植え替えを行うのがいい理由は、蔓が伸びていないからです。
亀甲竜は休眠を終えると蔓を伸ばしていきます。その状態で鉢から抜こうとすれば、どこかで折れてしまう。葉も落ちて何もない夏なら、その心配がありません。
私は8月中旬に植え替えました
私が植え替えたのは8月の中旬です。休眠している状態で植え替えを行いました。
はじめは「本当に生きているのか」と不安でした。抜いてみると根はしっかり張っています。休眠中の亀甲竜は、見た目より元気に感じました。
亀甲竜の植え替え頻度は2〜3年に一度
毎年やる必要はありません。
手順書では2〜3年に一度、動画では3寸ポットなら2年前後という説明でした。株を早く大きくしたい場合でも、2年に1回が目安になります。
土が減ってきた、水の抜けが悪くなった。そう感じたら検討する、くらいの頻度で十分です。
【亀甲竜の鉢選び】鉢の大きさは元の1.5〜2倍。深さは塊根部の2倍

鉢の大きさは、元の鉢の1.5〜2倍まで。深さは塊根部の2倍が目安でした。
「大きい鉢に植えれば大きく育つ」というわけではないみたいです。
目安は元の1.5〜2倍。最大でも3倍まで
動画で示されていた基準は、元のサイズの1.5〜2倍、大きくても3倍まででした。
3寸(直径9cm)の株なら、13〜18cmあたりが範囲でしょう。数字で決められるので鉢選びで迷わずに済むのではないでしょうか。
大きすぎる鉢は土が乾かない
大きい鉢が危ない理由は、根が広がらないからではありません。土の量が増えて、乾かなくなるからです。
乾かない土の中に塊根が入り続ければ、蒸れて傷みます。水をやりすぎたわけでもないのに株が弱る場合、鉢が大きすぎることを疑ってください。
浅すぎる鉢もよくない
逆のパターンもあります。丸い形にしたくて極端に浅い鉢に植えるのは、育成面でよくないとされていました。
塊根が丸く見える鉢は魅力的です。ただ、根が下へ伸びる余地がなくなります。見た目を優先するほど、株の成長は落ちると考えたほうがよさそうです。
【D.I.P.の鉢へ植え替え】3寸から内径14cmへ
私が選んだのは内径140mm・高さ110mmの鉢です。3寸から測ると約1.55倍。大きさの基準には収まっていました。
ただし深さは足りていません。塊根の直径が7cmなので、目安の2倍なら14cm。この鉢は110mmでした。
今回使ったのは、福岡の作家 D.I.P. さんのセラミック製の鉢です。広島のポップアップイベントで手に入れました。

鉢底石も入れています。手順書では7寸以上の鉢に大きめの石を勧めていましたが、今回は水の抜けを確実にしたくて敷きました。
【亀甲竜を出すか埋めるか】目的で決める

どちらが正解というものではありませんでした。
早く大きくしたいなら埋める
塊根を土の中にすっぽり埋めると、肥大が早くなります。
土に接している面積が広いほど、イモは太る。まだ小さい株を早く育てたい段階なら、埋めるほうが理にかなっています。
亀甲模様の突起がほしいなら出す
一方、亀甲竜らしい割れ目(突起)は、埋めたままでは育ちません。
あの模様は日光に当たることで出てきます。ある程度大きくなったら、植え替えのタイミングで地上に出し、日に当てて育てる。これが生産者のやり方でした。
つまり、太らせる時期と、模様を出す時期は別ということです。
私は模様を見たくて出しました
私は亀甲模様を見たかったので、地上に出して植えました。

塊根の直径は7cmです。太らせるより模様を見たいので埋めませんでした。
まだ小さい株を持っている方は、1〜2回は埋めて太らせてから出すほうが、あとで大きな模様を楽しめます。
【用土と元肥】亀甲竜の土は赤玉・鹿沼をベースに水はけ重視

用土でいちばん大事なのは、水がしっかり抜けることでした。保水力よりも排水性。ここを外すと、あとの水やりで苦労します。
水がしっかり抜けることが最優先
生産者が使うのは赤玉土や鹿沼土をベースにした、水はけのいい土です。
水がきちんと抜ける土であれば、植え替えによる悪影響は出にくいという説明でした。逆に言えば、水はけが悪い土を使うと、他をどれだけ丁寧にやっても報われません。
私が使ったのはベストソイルミックス
私が使ったのは、BANKSのベストソイルミックスです。
中身は硬質赤玉土・鹿沼土・軽石・ヤシガラ。赤玉と鹿沼がベースで、軽石が排水を、ヤシガラが適度な保水を担います。生産者が示す基準にそのまま当てはまる配合でした。
元肥に入れたのはマグァンプK
元肥は入れました。動画でも、土に有機質を少し混ぜると植え替え後の成長がよくなると説明されています。
私が入れたのはマグァンプKで、これは堆肥のような有機質ではなく化成の緩効性肥料です。同じものではありません。
選んだ理由は、どこでも手に入るからです。有機質を混ぜられる環境なら、そちらのほうが生産者のやり方に近くなります。
亀甲竜の植え替え手順

実際の流れは次のとおりです。
新しい鉢に鉢底石を敷く

水抜け穴の小さい鉢なら、鉢底石も鉢底ネットも必要ありません。今回使用した鉢は両方必要でしたので使用しました。
用土を底のほうまで入れる

鉢底石を敷いたら、次は用土を少しだけ入れます。
マグァンプK、オルトランDXを混ぜ込む

用土を敷いたら、次は緩効性肥料のマグァンプKと殺虫剤のオルトランDXを入れます。 マグァンプKが溶けるきっかけは、根っこから出る根酸です。根が伸びた先に敷いておけば、そこで効いてくれます。
株を鉢から抜く(根はいじらない)

根を傷つけないように慎重に抜きます。 ポリポットだったのですんなり抜けてくれました。
塊根の高さを決めて位置を合わせる

鉢のカッコいい面と株のカッコいい面をしっかり合わせてあげましょう。 鉢にすっぽり収めるには、少し鉢の深さ(高さ)がたりませんでした。ここで急遽、根を少しほぐしています。
すき間に用土を入れて安定させる

好みで用土を入れた後に化粧砂を敷いてもいいです。
株を抜いてから鉢を決める。この順番にすれば、私と同じ手戻りは避けられます。
まず一度たっぷり水をやる

植え替えたあとは、一度たっぷり水をやります。 用土の微塵をおとして、透明の水がでるまでしっかり水をあげましょう。
亀甲竜植え替え後の管理方法

【水やり】2回目からは、乾いてからたっぷりにあげる
最初の1回が特別で、そこから先は普通の水やりに戻ります。以降は土がしっかり乾いてから、たっぷりが基本です。乾ききらないうちに繰り返すと、株が傷みます。
3寸ほどの小さな株は土の量が少なく、乾くのも早いので、水切れにも気をつけてください。
【日差し】直射日光には当てない
植え替え直後は、直射日光を避けた明るい場所に置きます。
根が落ち着くまでは、いきなり強い日差しに当てないほうが安全です。私は雨の当たらない軒下で管理しています。
【経過】植え替えから3週間、まだ休眠中です

3週間たちましたが、まだ動きがありません。
まだ芽は動いていません
葉も蔓も出ていません。イモは硬いままです。少し心配です。ただアフリカ亀甲竜が動き出すのは秋以降なので、そろそろかなとも思っています。
【亀甲竜植え替え後の肥料】芽が動いてから

肥料を始めるタイミングは「芽が動き出したとき」でした。
このタイミングで与えれば、成長期の全体をカバーできます。私はまだ何も追加していません。休眠が明けてからにします。
置肥を使用する
休眠が明けたら、プロミックを土の上に置く予定です。
ただし生産者が使うのは2年ほど効き続けるタイプの固形肥料とのことでした。
液肥は水やり2〜3回に1回
液肥も使います。水やり2〜3回に1回のペースで混ぜる形です。
こまめに液肥を与えることで根がしっかり張る、というのが生産者の説明です。想像していたより、しっかり与えるやり方でした。用法用量を守れば、塊根部分を太らせるのに効果があるようです。
ちなみに、アガベでは液肥を使いません。形を保つのが目的だからです。

動いたら追記します
芽が出た時点で、この記事に経過を追記します。
うまくいかなかった場合も、そのまま書きます。植え替えの記事は結果まで見せないと、読む側は判断できません。

起きてくれないのでそわそわしています。
【まとめ】亀甲竜の植え替えで迷わないために

- 根は切らない。古い土ごと、そのまま新しい鉢へ移す
- 内側を整理すると、外側の一番元気な根を傷つけるから
- 時期は休眠中の7〜8月。蔓が伸びていないので折る心配がない
- 頻度は2〜3年に一度。早く育てたい場合でも2年に1回
- 鉢は元の1.5〜2倍まで。大きすぎると土が乾かず蒸れる
- 深さは塊根部の2倍。極端に浅い鉢は育成面でよくない
- 塊根を埋めれば早く太り、出せば亀甲模様の突起が育つ
- 用土は赤玉・鹿沼をベースに、水がしっかり抜けるもの
- 植え替え後はまず一度たっぷり。2回目からは乾いてからに戻す
- 肥料は芽が動き出してから。それまでは何もしない
- オルトランDXは元肥と一緒に土へ。植え替えのときがいちばん撒きやすい
亀甲竜は、他の塊根植物と同じつもりで扱うと間違えます。根を切らない、夏に植え替える、直後に水をやる。
私の失敗は鉢を先に決めたことです。抜いた根鉢が収まらず、触らなくていい根をほぐすことになりました。株を抜いてから鉢を合わせてください。
3週間たった今も、私の株はまだ眠ったまま。動きがあれば、この記事に追記します。
参考にした情報
- 長谷川園芸さん(茨城県北茨城市)の購入時に同封されていた手順書
- 長谷川園芸さんが出演した動画「【完全版!亀甲竜の全てを聞いてきた】実生30年の亀甲竜がすごすぎた。」
亀甲竜を実生から30年育てている生産者の方の話です。この記事の一般的な部分は、この2つをもとに私の言葉でまとめています。




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